🌱介護福祉士試験【生活支援技術⑧】
〜終末期ケア(苦痛緩和・尊厳保持)〜
🕯「その人らしい最期」を、どう守るか。
終末期(しゅうまつき)って、
病気が治る見込みがなくなって、
人生の最終段階にさしかかった時期のこと。
…けどな、終末期は「お別れの準備」やなくて
**「その人が“生きる”最期の時間」**やねん。
だからこそ、
・身体的な痛みや苦しみを和らげる
・気持ちに寄り添う
・家族とも心を通わせる
――それら全部が、介護の仕事や。
🌼終末期ケアの3つの柱
柱 | 内容 |
---|---|
身体的ケア | 痛み・呼吸苦・皮膚のケアなど |
精神的ケア | 不安・孤独・恐怖への寄り添い |
家族支援 | 最後まで「関われてよかった」と思えるサポートを |
💧身体的ケアの具体例
症状 | 対応 |
---|---|
痛み | 医師の指示で鎮痛薬。ポジショニングで楽な姿勢を工夫。 |
呼吸困難 | 座位保持・加湿・風を当てるなど非薬物的アプローチも大切。 |
口腔乾燥 | 保湿ジェル・口腔ケアスポンジ・ガーゼでの清拭。 |
褥瘡 | 圧抜き・体位変換・皮膚の観察と保湿を徹底。 |
👪家族支援の視点
- 面会を大切に(時間帯・空間・プライバシーの確保)
- 介護者だけでなく家族の思いも受け止める
- 「何もしてあげられなかった」ではなく、
「そばにいてくれてありがとう」と伝えられる関係づくり
🎞ジブリ風に言うなら?
🕊『火垂るの墓』で、
節子の最期を支えたのは、清太の「そばにおるで」って気持ちやった。
終末期って、
専門的なケアも大事やけど、「そばにいる力」もそれ以上に大きい。
何もできないようでいて、“いてくれる”ことが一番の支えやねん。
💡現場で活かせる小ワザ
- 🛏本人の好みの音楽や香りで心を和らげる
- 🧼保清ケア(清拭・洗髪・着替え)は**「キレイにしてあげる」以上の意味がある**
- 🕯「また来るね」の声かけが**“また”を希望に変える**
- 📘記録には、身体の変化だけでなく関わりの温度も残しておくと後々役立つ
🧠試験で出るポイント!
用語 | 内容 |
---|---|
終末期 | 治癒を目的とせず、苦痛緩和・安寧の時間を重視する段階 |
尊厳の保持 | 本人の意向を尊重。排泄・食事・着衣なども“その人らしさ”を守る |
家族支援 | 介護者と同様に「関わる対象」として支援する姿勢が求められる |
🎯今日のキーワードは?
📌**「命の終わりに、“その人らしさ”を返すのが介護」**
穏やかに、あたたかく。何よりも、寂しさをひとりにさせないこと。
✏️おさらいクイズ(選択式)
Q. 終末期ケアとして適切な対応はどれ?
A. 家族との接触は控えさせ、静かに過ごしてもらう
B. 本人の苦痛や不安に寄り添いながら、家族とも関係を支える
C. 排泄や保清ケアは優先順位が低いため、最小限に留める
D. 本人の意向よりも、医療者の判断で方針を決めるべきである