🏡【デイサービス本舗 尼崎ニュース】

聞いてへんのに、毎回言ってくれた住所

※これは以前にあった出来事であり、個人が特定されないよう配慮しています。

はるさん(仮名)というおばあちゃんが、
以前、当デイに通ってくださいました。

おっとりした方で、いつも穏やかに笑っておられたんですが、

会話の途中で、必ず出てくる言葉がありました。


「あたしな、◯◯県の◯◯郡◯◯町、◯の◯番地の生まれやねん」

……いやいや、そこまで詳しく言わんでも(笑)
って毎回つっこみたくなるくらい、
正確に、きっちり、変わらず言ってくれる。

でもそのたびに、
なんやろな、「今日もはるさん、元気やな」って感じてたんです。


自分の居場所を、言葉で確認してるような そんな時間やったんかもしれません。

他のことは少しずつ曖昧になっていくなかで、
「わたしは、ここから来た」だけは絶対に手放さなかった。


今はもう、天国へ引っ越されたはるさん。

でもふと、誰かが出身地の話をすると、
決まって頭に浮かぶんです。

——あ、あの“◯の◯番地”って言ってくれた声やな、って。

今日もどこかで、
きっと同じように誰かに話してるかもしれません。


🚩 タグ: #デイサービス本舗尼崎 #おばあちゃんの記憶 #住所あるある #ふるさとってなんやろ #言葉に残した居場所

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