🌱介護福祉士試験(発達と老化の理解③)
🧠ここだけは抑えとけ⑤|加齢に伴う身体機能の変化とその対応
~ からだの“老い”と、うまく付き合うには? ~
📘加齢で変わる「からだ」のはたらき
加齢によって、さまざまな身体機能が徐々に低下していくのは自然なことやねん。
でも、その変化を**「老化」**ととらえ、正しく理解しておくことが、介護の第一歩や。
機能 | 主な変化 | よくある影響 |
---|---|---|
筋力・関節 | 筋力低下、関節可動域の狭まり | 転倒リスク増、立ち上がり困難、歩行不安定 |
骨 | 骨密度の低下(特に女性に多い) | 骨折しやすい、姿勢が前かがみに |
視力・聴力 | 老眼・白内障・難聴など | 誤薬、コミュニケーション障害 |
皮膚・粘膜 | 薄く乾燥しやすくなる、弾力低下 | 褥瘡(床ずれ)リスク、かゆみ・皮膚炎 |
呼吸・循環器 | 肺活量の減少、心拍出量の低下 | 息切れ、疲れやすさ、冷えやすい |
消化器 | 胃腸の動きが鈍くなる、嚥下機能の低下 | 食欲低下、便秘、誤嚥性肺炎リスク |
泌尿器 | 排尿機能の衰え(特に夜間) | 頻尿・尿失禁・夜間トイレでの転倒 |
🎞ジブリ風に言うなら?
『となりのトトロ』の中で、おばあちゃんが畑で作業する場面があるやろ?
昔から体を動かしてきた人も、年を重ねると**「しゃがむのが大変」やったり、「耳が遠い」**ってこともある。
でも、周囲がそれを“当たり前”として受け入れて、ゆっくり話しかけたり、手を貸したりする。
そうした“自然な支援”が、老化と向き合う上で大事なんやで。
💡現場で活かせる小ワザ
- 椅子やベッドの高さ調整で立ち上がり支援
- 大きめの文字で掲示、光の反射にも配慮
- 食事はやわらかく、のど越しよく
- 冷え対策としてひざ掛けや温度管理を徹底
- 排泄には補高便座や手すりの導入も
🧠試験で出るポイント!
用語 | 意味/関連内容 |
---|---|
サルコペニア | 加齢による筋肉量・筋力の低下(転倒リスクに直結) |
フレイル | 心身の脆弱状態。運動・栄養・社会的つながりが予防に重要 |
誤嚥性肺炎 | 嚥下機能低下により、食物や唾液が気管に入って起きる肺炎 |
骨粗しょう症 | 骨の密度が低下して、骨折しやすくなる疾患(特に女性に多い) |
高齢者の体温調整困難 | 暑さ寒さに弱くなるため、ヒートショックにも注意が必要 |
🎯今日のキーワードは?
📌**「老化は止められへん。でも、“支え方”は選べる。」**
📖おさらいクイズ(選択式)
Q. 加齢により起こりやすい身体機能の変化として、適切なものはどれ?
A. 心拍数が上がりやすくなる
B. 骨密度が上がる
C. 筋力が増す
D. 嚥下機能が低下する
▶️ 正解はこちら(クリックで表示)
正解:**D. 嚥下機能が低下する** 加齢によって嚥下機能が衰えると、**誤嚥**のリスクが高まります。特に水分やさらっとした食べ物は注意が必要です。また、誤嚥性肺炎の予防として、**姿勢や食事形態の工夫**も重要です。